原稿はどうやって描くの?
フルカラー表紙の原稿の寸法
B5用表紙の寸法  A5用表紙の寸法 
   
・フルカラー表紙の場合、表紙、裏表紙、背表紙を続けて描きます。
大きな画材屋、イベント会場でフルカラー用の原稿用紙を販売していますので、使用すると便利です。
表紙と裏表紙を別々に描いて張り合わせる事もできますが、張り合わせの影も印刷に出てしまいます。
できるだけ、続き絵で描いて下さい。

・できるだけ原寸で描いて下さい。(上の寸法は原寸)
縮小もできますが、原稿のサイズによっては追加料金がかかることがあります。

・右とじ(漫画開き)のときは、左側…表紙、右側…裏表紙になります。

・背幅は本文のページ数や使う紙によって変わってきます。
詳しくはお問い合わせ下さい。
例:本文70kg上質紙を使用の場合の背幅
40p 60p 80p 100p 120p 140p 160p 180p
2mm 3mm 4mm 5mm 6mm 7mm 8mm 9mm
・フルカラー印刷の場合、貼り込みの影、修正液(ホワイト)、水色や黄色の線、透明のテープ、粗めの紙の目なども
すべて再現されてしまいますので、丁寧に書きましょう。
どんな画材で塗ればいいの?
どんな画材でも大丈夫です。あなたのオリジナルティを発揮して下さい。
ただし、変色してしまう色には気を付けましょう。(下記参考)
パステル画などは、作業中にこすれてしまいますので定着液をかけて下さい。
カラートーンは空気が入りやすいため、むらが出る場合があります。(ざらつきの無い紙に貼りましょう)
色が変色して印刷されています
カラーの印刷はイエロー(Y)、マゼンダ(M、赤系の色)、シアン(C、ブルー系の色)、ブラック(K)の4色によって印刷されています。(この4つの網掛けでの多色刷り)
たとえば…

M100%

C100%

Y100%

M50%

オレンジ

つまり、この4つの色(CMYK)で再現できない色が変色してしまうのです。
主に蛍光系、金・銀などのメタリックの再現が難しいです。
カラーインクやカラートーン、コピックなどは再現の難しい色が多いため、気を付けて色を選択して下さい。
4色分解とか蛍光ピンク差し替えとか5色分解とかって何?
上の説明の通り、フルカラー印刷は4つの色で再現されています。
ただ、この4色だけだと漫画のイラストでよく使う鮮やかな肌色が再現できないため、蛍光ピンク差し替えや、5色分解といった方法がとられています。

4色分解・マゼンダ

イエロー

シアン

ブラック

マゼンダ

4色分解・蛍光ピンク

イエロー

シアン

ブラック

蛍光ピンク

5色分解

イエロー

シアン

ブラック

マゼンダ

蛍光ピンク

※くりえい社では、4色分解のKP差し替えが無料でできます。

ちなみに、お互いこんな色が苦手です。

4色分解・マゼンダ

蛍光ピンク

淡い肌色

蛍光オレンジ

4色分解・蛍光ピンク

真っ赤

濃い青

濃い紫

真っ黒

蛍光ピンク差し替えで色が淡くなってしまったり、普通の4色で色が沈んでしまうのはこのためです。

5色分解だと、この苦手な色を両方カバーできるので、変色も起こりにくくなります。
(そのかわりお値段が高めですね)
ちなみに5色分解にしても、金、銀、蛍光ピンクとオレンジ以外の蛍光色は変色しますので、ご注意を。

現在くりえい社では5色分解カラーを行っておりません。
文字を合成するにはどうやって指定するの?
  ●フルカラーイラスト原稿 
・まずはイラストを用意します。

・表紙、裏表紙を続けて描きましょう。
  ●版下を用意
・トレーシングペーパーに使用する文字やイラストを貼り込み(書き込み)します。

・このままスキャニングするので、まっすぐに貼り込んで下さい。
また、白黒原稿と同じで黒で記入して下さい。

・色と色の境界線や、四角、ストライプ、模様などはすべてあなたが用意しましょう。
この原稿が無い場合、こちらで作成しなくてはならないため追加料金を請求する事があります。

・この原稿の場合、背表紙の2重線がポイントです。
(実際は1mm程度の細い線で。)
  ●指定原稿
・もう一枚トレーシングペーパーを重ねて、
指定を記入します。

・文字の色、背景の色、人物切り抜きの指定など丁寧に記入しましょう。
(鉛筆や赤ペンでも大丈夫)

・当社で文字を用意する場合は、その文字の種類も指定します。
   ●出来上がり見本
 ・上の指定通り合成してみました。
ちなみにすべての原稿を重ねるとこんな感じです。

・指定が複雑になれば、トレーシングペーパーの枚数がどんどん増えていきます。

・指定に自信が無い場合は、コピーをとって色分けした物を見本として同封しておいたら、伝わりやすいと思います。

PP加工とかマット加工とかって?
両方とも表紙にかけるビニールコーティングです。

PP……艶ありのビニール。てかてかして、派手な感じに。
マット…艶消しのビニール。しっとりした落ち着いた感じに。

くりえい社では、フルカラー印刷の場合どちらの加工も基本料金内です。
いろんな物を貼り込んでも大丈夫?
貼り込みをした物の影も印刷に出てしまうので、あまりお勧めはできませんが、物によっては大丈夫です。
ただし、でこぼこのあるシールや生地など、あまりにも厚みがある物は、印刷自体ができなくなりますので使用しないで下さい。
本文用の原稿用紙にカラーを描いても大丈夫?
原稿用紙に印刷されている、内枠等の淡い水色の線が全部印刷に出てしまいます。できるだけ使用はさけてください。
どうしても使用されたい場合は、原稿用紙の裏に、表のトンボをすかしてなぞって、使用されると問題はありません。
表紙の片側が手書き原稿で、もう片側がデータ入稿って出来るの?
大丈夫です。
表紙原稿は一枚の紙に見開きで描かないとダメなの?
別々でも大丈夫です。
フォントと写植って同じ事?焼き込みとは違うの?
フォントはパソコンの中に入れてある書体のことで、写植は写植機という機械を使って印画紙に打ち出しした物のことをいいます。どちらとも、文字をご用意する場合に使用する名称であり、焼き込みとは根本的に違う物です。
焼き込みはそれらの用意した文字を使用して原稿に合成する作業を指します。
カラー原稿は原寸サイズで描かないとダメですか?
できるだけ原寸でお願いします。
縮小拡大もできますが、当社のスキャナーはA3サイズの紙までしか入りません。A3サイズの紙まででしたら追加料金は頂きませんが、それ以上になると写真撮影→縮小→フィルム出力になるため、印刷の色味がどうしても落ちてしまいます。
原寸が一番綺麗に再現されます。
トレーシングペーパーは表紙に使えますか?
ご利用頂けますが、余り薄い物は破れやすい為表紙には向きません。料金は特殊見積もりになりますので、ご希望の方は事前にお問い合わせ下さいませ。(白なら58kg以上推奨)
表紙のPP加工またはマット加工時の注意点
●表紙にPPまたはマット加工をされる際、以下の色目は加工が剥がれます。
 ・黒の色にK(black)100以外の色が混ざっている場合。
  K100ならば剥がれることはほとんどありませんが、他のCMYがかなり高い濃度のパーセンテージで入っている場合、確実に剥  がれます。
 ・黒以外のいろでも、濃度の濃い色の場合
  黒ほどではないですが、CMYKの色が高濃度で混ざっていた場合、加工が剥がれる可能性があります。
 ・上記の色設定で、尚かつ3p目、奥付にベタが多い、または本文にもベタ原稿が多い場合。
  かなりの頻度で加工が剥がれます。本文にベタが多い場合は、特に表紙の色目にご注意下さい。

  フルカラーだけではなく、色刷りでもインクの重なり具合によっては剥がれる現象が報告されております。